· 

Kukuton 死亡のお知らせ

2024年 10月17日

 

9歳のオス、Kukuton (ククトン)が心不全により死亡したことをお知らせいたします。

 

ククトンは、7年間狭い檻に閉じ込められていたという辛い過去を持ち、その影響で年齢に合わない異常に小柄な体型、痙攣、また自傷的な行動も見られました。しかし好奇心はとても強く、吸い込まれるような優しいつぶらな瞳が印象的な子でした。

 

ククトンは、フェンストレーニング中に死亡いたしました。

このトレーニングは、ククトンを含むすべてのマレーグマが森林放飼場に出る前に電気柵を認識するために行う日常的なトレーニングです。弱い電流の流れるフェンスで囲われた区画内にマレーグマを出し、フェンスを触らないように学習してもらいます。

 

BSBCCでは森林エリアを電気柵で区分しています。

マレーグマの脱走を防ぐだけでなく、マレーグマ同士がお互いのエリアに侵入し喧嘩になることを防ぐために必要な措置です。

 

しかし、この日のトレーニング中、パニックになり、そこから発作を引き起こし、心不全により亡くなりました。トレーニングは飼育員と獣医の観察のもと行われ、パニックが確認された後ククトンを寝室に戻そうと誘導しましたが、ククトンはその場から動けず、発作後すぐに治療にあたりましたが、残念ながら蘇生することなく息を引き取りました。

 

トレーニングを昨年から懸命に続け、やっと森に出られるようになったククトン。

そんな時期でのあまりに早すぎる急な死に、スタッフ一同惜しみ悲しむ一方で7年間非道な環境で育った彼がBSBCCに保護され、少しでも森を経験できたことを嬉しく思います。

 

ククトン、大好きだよ。

たくさんの笑顔をありがとう。